編集方針

Editorial Policy

  • 学際性の重視
  • 「信号処理技術」発展のための産学連携
  • 速やかな論文査読
  • 迅速な論文掲載
  • 誰でも投稿できる自由なシステム
  • 原稿は日本文・英文のいずれも可能
  • 英文チェックサービスによる自然な英文

(1) 

従来は,種々の学会で,それぞれに固有の学問分野の立場から「信号処理」を対象としてきました。これは,各学会のカバーする範囲の中で「信号処理」を取り扱うことであり,いわば,縦のつながりを重視したで対応であると言うことができます。しかし,「信号処理」は単に「工学」だけではなく,「自然科学」,「社会科学」,「人文科学」,「医学」,「農学」など,多方面に関連した学際的な学問分野です。また,「工学」においても,電気電子工学,情報工学,通信工学,システム工学,制御工学,画像工学,機械工学,土木工学など,広い範囲にわたっています。さらに,産業界を見渡してみると,きわめて多くの企業が,何らかの意味で「信号処理」にかかわっています。したがって「工学」を軸としつつ,狭い範囲の専門分野にとらわれずに,横のつながりを重視した対応も,「信号処理」では非常に重要であると考えられます。本誌は,そのような立場に視点を据えて,学際的な学問分野としての「信号処理」の特徴を十分に考慮して,広い範囲の人々に役立てて頂くことを目的としています。


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図1:信号処理の学際性

(2) 

「信号処理技術」の発展のためには,大学や各種研究機関の研究者だけではなく,広く産業界からもいろいろな立場の人々に参加して頂いて協力し合い,同時に競い合うことによって,相互に切磋琢磨することが必要です。本誌は,産学が連携して,広い意味での「信号処理技術」をさらに発展させるために,関係者の交流の場を提供することを目指しています。


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図2:産学の協力

(3) 

「信号処理」の対象となる分野は,ますます広がってきており,特に「ディジタル信号処理」は,種々のディジタル技術の飛躍的な進歩に伴って,大きな発展を続けています。「信号処理」を今後さらに発展させるためには,コンピュータの「ハードウェア」,「ソフトウェア」,「信号処理の理論」および「信号処理の応用技術」が相互に競い合いながら進んでゆくことがきわめて重要です。本誌は,そのための共通の場を提供することにより,「信号処理」の一層の発展に寄与することを目指しています。


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図3:信号処理の発展

(4) 

広範な立場の人々が「信号処理」に関心を持っていることを考慮して,幅広い「基礎的な内容の記事」と「専門性の高い記事」を掲載します。さらに,「工学」だけではなく,「自然科学」,「社会科学」,「人文科学」,「医学」,「農学」などの学問分野で,「信号処理」が重要性を増していることを踏まえて,「工学」を軸にしつつできるだけ学際的な内容を扱うようにします。


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図4:Journal Signal Processing
「信号処理」の記事内容

(5) 

学問の発展にとって,専門分野の学術研究ならびに研究論文の発表の場を提供することは非常に重要です。本誌では,研究論文を「論文 (Paper) 」,「研究ノート (Research Note)」 および「技術ノート (Technical Note)」の3種類に分け,投稿論文を査読結果に基づいて掲載します。 研究論文としては,日本文および英文で書いたものを受け付けます。また,論文の投稿者については,その資格を一切問わないので誰でも自由に投稿することができます。海外からの論文投稿も大いに歓迎します。詳しくは,投稿規程を参照してください。


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図5:3種類の研究論文

(6) 

研究論文の意義については,掲載する側から見れば「論文としての掲載価値」が問題であり,投稿する側からすれば,「掲載論文が相応の評価を受けること」,「投稿から掲載までの期間が短いこと」,「論文を多くの人々に見てもらえること」,が重要です。そこで,本誌では以下の方針で研究論文を掲載します。
(a) 投稿論文の査読を行い,学術的・技術的に十分価値があると認められたものを掲載します。
(b) 研究論文の速報性を重視して,投稿から論文の掲載あるいは掲載決定までの期間をできるだけ短縮し,迅速に論文が掲載されるようにします。
(c) 英文で書かれた日本人の研究論文については,英語を母国語とする各専門分野の研究者に対してさえも必ずしもよく理解されていないことが,従来から指摘されています。その大きな理由は,日本人の書いた英文には,不自然な表現が多く,著者の意図したとおりに伝わっていないことが挙げられます。そこで,本誌では,採用決定後のすべての英文論文に対する「英文校閲」を必須とします。
(d) 研究論文を速やかに掲載できるようにするために,原則として,すべての最終原稿(写真を除く)はそのまま版下として使用できるようなPDFファイルの形で電子メールに添付して提出してください。


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図6:論文投稿から掲載までの過程

(7) 

「信号処理」の学際性を考慮して,できるだけ広い範囲の分野の人々が参加でき,誰でも原稿を投稿できるようにします。また,「研究室紹介」や「研究所紹介」,「製品紹介」などの欄も設けます。さらに,これらの記事以外にも,多くの人々がいろいろな種類の原稿を投稿されることを大いに歓迎します。なお,その際にはできるだけ著者の希望に沿うようにしたいので,前もって事務局までご一報ください。会誌では日本文および英文原稿を掲載し,広範な読者層を対象とします。


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図7:日本文と英文による原稿受付
(投稿資格の制限なし)

(8) 

外国人によく理解してもらえる英文とするために,本誌に掲載するすべての英文原稿に対して,原則としてネイティブによる「英文校閲」を必須とします。


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図8:英文チェックによる自然な英文

(9) 

会誌 Journal of Signal Processing「信号処理」の掲載記事および研究論文の著作権については,「信号処理学会」に帰属するものとします。